
『悲劇喜劇』10月号特集は総勢40名以上の劇作家が登場。豊岡市城崎温泉にて九年ぶりに開催された劇作家大会を軸にした同号では、大会で劇作家同士が集うことで生まれた劇作活動における課題や劇作の意義、城崎にて感じたことなどを執筆。戯曲は大会での企画「対決!劇作の鉄人」で生まれた鉄人の劇作家マキノノゾミと鐘下辰男の共作と挑戦者の作品、16人の劇作家がリレー形式で作り上げた「日めくり半七物語」、松野井雅ひとり芝居、赤澤ムック「万華鏡三景」の三作を掲載。深津篤史の足跡とその仕事を宮田慶子、小堀純、喜志哲雄、山口宏子が、俳優の斎藤晴彦の追悼を津野海太郎、佐藤信、山本健一が執筆。
特集=劇作家は語る
「劇作家大会」、その先にあるもの/坂手洋二
劇作家の仕事/渡辺えり
いまだ、道半ば/平田オリザ
劇作家という仕事/鴻上尚史
テキトーに語らせてもらいます/北村想
「劇作の鉄人」始末/マキノノゾミ
「感性」は大切か?/鐘下辰男
テーマ探し/横内謙介
日本劇作家大会に参加して/林海象
劇作家という不思議な存在/松本修
劇作家大会を終えて/中津留章仁
おつかれさまでした。/工藤千夏
「地域交流シンポジウム」は実は……!/佃典彦
全ての始まりは地酒かな/内藤裕敬
城崎の一夜/青木豪
裸で劇作家について考えました/柴幸男
崇高な演劇賛歌/谷賢一
ホモベースボールクラブ/山崎彬
記憶とイメージ 青龍洞でのAIR/堀川炎
『乱歩の恋文~芝居小屋バージョン~』/長田育恵
ビバ城崎/わかぎゑふ
土地と人が出会う場所/岩崎正裕
名刺代わりのベビー/棚瀬美幸
城崎で経験したこと/樋口ミユ
万華鏡覗く城崎/赤澤ムック
幻の夜/松野井雅
劇作家大会とは何ぞ/長塚圭史
スペシャル座談会「近代劇・新劇・現代劇」/小松幹生×ふじたあさや 司会・長塚圭史
■巻頭エッセイ
城崎にて/岩松了
■連載
新進芸術家、旅に出る。(第八回)/菜月チョビ
■追悼・深津篤史
オリジナルを生む天才/宮田慶子
深津篤史氏の生と死/喜志哲雄
彼岸からのささやき/山口宏子
絶望を背負いながら、前のめりに進む!/小堀純
■追悼・斎藤晴彦
「歌う役者」斎藤晴彦を悼む/津野海太郎
黒テントの斎藤晴彦/佐藤信
「レ・ミゼラブル」で魅せたアングラの身体/山本健一